熊本県立芦北高等学校(通称:芦高<あしこう>)とのアマモを対象とした共同研究体制も26ヶ月目に入りました。
≪スタート時の話題、当社のアマモ研究についての説明・資料は 【コチラ】≫
≪ご参考(以前の活動記録):2019年 【2月】・ 【3月】・ 【4月】・ 【5月】・ 【6月】・ 【7月】・ 【8月】・ 【8月(芦北高校「優秀賞」)】・ 【9月】・ 【10月(アマモサミット・芦北高校もプレゼン)】・ 【11月】・ 【12月】・2020年 【1月】・ 【2月】・ 【3・4月】・ 【6月】・ 【10月】・ 【11月】・ 【12月】≫
2018年12月より月1度の、同校「林業科 アマモ班」のアマモ場造成への活動にも参加させて頂いておりますが、
年がかわり2021年の1回目は、1月15日(金)の朝3時に集合(大潮最干潮がマイナス潮位)し、
先月に引き続き「アマモ試験区観察・栄養株採取・移植にて試験区設定」を行いました。
当日は、芦北高校から3年生と前島先生、当社からは、私・園山(今回も干潟に入らず記録係と堤防監視役)と北野研究員の参加となりました。
↑ 12月に次いで寒さ厳しい深夜、まずは堤防上を移動して準備、堤防も適度に段差があるので、注意して進みます。
↑ 初めに、11月と12月に設定した試験区(自生アマモを採取し、消失したアマモ場へ移植)の確認。
11→12月同様に生育しており、さらに葉の長さが長くなっていて成長も感じます。
↑ 干潟活動開始、いつもの手順で、堤防から北側の通称「内海」側に入り、自生アマモの採取、
12月よりも、よりアマモが増えた印象です。自生アマモの長さも計測、こちらも伸びています。
↑ (左上)採取した自生アマモ。
(左下・右下)堤防から南側の通称「外海」に入り、採取した自生アマモを植え付けます(移植)。
これで、11月・12月・1月と並べて試験区を設定し、干潟活動を終えました。
↑ 最後は恒例の集合写真、おつかれさまでした!
2021年から、アマモ場の空撮画像も記録し始めます。
当社でもアマモ場観察用に機材を購入(本社管理分)、天候を見ながら決断できるフライトしやすい環境となりました。
操縦は、ドローンオペレータの高峰氏(芦北町内で農業生産者をされながら、撮影・web製作関連会社の取締役も兼任)に依頼です。
(2020年8月、2020年5月、2019年5月にも、同場所でフライトいただいております)
自動車同様に免許が必要、保険が必要という世界になりつつありますので、
当社の本社側(熊本)では、経験のある高峰さんに管理等まで依頼しての連携体制とし、今シーズン秋までアマモ場の様子を空撮記録していきます。
芦北高校とのアマモ場造成も3年目に入りましたが、夏の豪雨で堤防より南側の外海エリアは消失・・・、
11月より一緒に干潟に入り復活に向けて活動していますが、その成果も含めて毎月の推移を追っていく予定です。
また、どの期間にアマモ場自体が増えてくるのか、画像と実アマモ栽植密度などのデータを、空撮にて把握できないものか、
まずは撮影作法づくりを進めていきます。
当社内では、ドローン空撮画像や衛星データの活用にて農作物の判定を行う植物側の解析作法づくりを、
これまで国プロジェクトや民間企業さんと進めてきましたが、今回は、海の中のアマモがターゲットとなります。
波・海中のゆらぎと太陽光のぎらつきなど、これまでにない不都合条件も出てきますので、
これまでのプロジェクトで進めてきた「画像処理」経験・知識も活かします。
撮影作法(いつ撮影のがいいのか。潮位・天候など)、画像処理(空撮画像で、アマモ場の評価を行えるのか)の
主な二つの視点の追及を進めます。
画像処理への情報として、実際のアマモ場を評価したデータも必要になりますが(空撮画像ではなく、干潟にて実際のアマモの状態を記録)、
この視点は、後日示したいと思います。
↑ 「うたせ船」が画像に映り込むのが芦北らしいですね。
アマモ場推移はいづれまとめていきますので、今回は小さい画像で恐縮です。
堤防から北側は、多年生アマモが存在していることがわかり、南側は見られません(繁茂時との比較)。
また、堤防から南側は大雨後に流れてきたヘドロがさらに30cmほど堆積して、
潮の満ち引きでかき回され濁っている様子が、空撮画像からも確認できます。
≪ご参考:芦北高校との活動記録リンク集≫
【2018年12月】 : 共同研究体制スタート。アマモ班と初顔合わせ。
【2019年 2 月】 : 芦北高校に当社研究水槽設置。アマモ班との座談会。
【2019年 3 月】 : 深夜の定植活動
【2019年 4 月】 : 明るいときの定植活動(この月より最干潮時間が陽が高い時のため)
【2019年 5 月】 : 花枝採取、マリンチャレンジプログラム授与式
【2019年 6 月】 : ロープ式下種更新法でのアマモ場造成
【2019年 7 月】 : 土壌採取、分析
【2019年 8 月】 : 土壌採取、分析、取材
【2019年 8 月】 : 芦北高校「優秀賞」
【2019年 9 月】 : アマモ観察、採取
【2019年10月】 : アマモサミット・芦北高校もプレゼン
【2019年11月】 : アマモ観察、採取(この月より最干潮時間にあわせて深夜活動)
【2019年12月】 : アマモ移植(試験区設定)、観察、採取、取材
【2020年 1 月】 : アマモ移植(試験区設定)、観察、採取、当社ラボ見学来訪
【2020年 2 月】 : アマモ移植(試験区設定)
【2020年3・4月】 : アマモ移植(試験区設定)、観察
【2020年 5 月】 : アマモ試験区観察、採取
【2020年 6 月】 : ロープ式下種更新法でのアマモ場造成・試験区観察・ドローン飛行による撮影・芦北町環境基本計画掲載
【2020年 9 月】 : 豪雨後の記録1<堤防から見た画像>
【2020年 9 月】 : 豪雨後の記録2<上空・水中から見た画像>
【2020年10月】 : アマモ種子選別
【2020年11月】 : アマモ観察、移植(試験区設定)、種子洗浄、海辺の自然再生・高校生サミット2020
【2020年12月】 : アマモ観察、移植(試験区設定)、「高校生マイプロジェクトAWARD in 熊本・益城」
【2021年 1 月】 : アマモ観察、移植(試験区設定)、空撮画像取得開始
【2021年 2 月】 : アマモ観察、移植(試験区設定)、アマモ種子試験、空撮画像取得、光量子測定
【2021年 3 月】 : アマモ観察、移植(試験区設定)、アマモ種子試験、空撮画像取得、高校生マイプロジェクトAWARD 全国summit
【2021年 4 月】 : アマモ観察、移植(水槽生育分)、アマモ種子試験、空撮画像取得、マリンチャレンジプログラム授与式
【2021年 5 月】 : アマモ観察、移植(水槽生育分)、ロープ式下種更新法、アマモ種子試験、空撮画像取得
【2021年 6 月】 : アマモ観察、移植(水槽生育分)、ロープ式下種更新法、空撮画像取得、日本沿岸域学会参加
【2021年 7 月】 : アマモ観察、空撮画像取得、くまもと環境賞受賞
【2021年 8 月】 : アマモ観察、空撮画像取得、マリンチャレンジプログラム全国大会出場へ