イネ光害~2014年把握の場所2

2014年も10月に入り、大学の周辺も「稲刈り」の季節となりました

(山口県の瀬戸内側)。

何気に車を走らせていると、「おや?、青い・・・」と

刈取り直前、黄金色のじゅうたんに、色の違うエリアが・・・。

 

今年も各地で、光害事例を見てきましたが(最新のものは講演ネタ利用)、

身近な場所で、この時期にも確認できるとは・・・ということで、アップします。

 

交差点の照明、よくある風景です。

しかし、田んぼ隣接なので、照明設置の際、

配慮を行い、黒い幕を一部に配して、水田側に夜間照明が

あたらないようにしています。

しかし、この対策を行っていても、実際は照射されているエリアがあり、

この場所でも、農業生産者より「照明が影響している」声により、

その後、「消灯」による対策(=本来の照明機能を失う対策)を行っている状態でした。

(下記の画像のみ、2年前のものです)

 

 

しかし、今年は光害が出ています。

夜間は確認しておりませんが、点灯しているのでしょう(照明本来の目的ですが)。

夜間照明の照射エリアと思われる部分が、生育遅れでまだ青いままです。

(穂が未熟な状態)

 

 

歩道に隣接しているところでも、実っているエリアが確認できます。

ココは、照明の柱の影部分で、夜間照明の影響がない=正常な生育

エリアなので( イメージ )、このような「まだら」な状態となっています。

 

 

農業生産者側は、この部分の減収だけではなく、

未熟部分が混入することで出荷の際の「等級判定」に影響し、

出荷分全体(圃場全体)にかかる収入への影響などで、

この夜間照明を嫌っている・・・声を聴いております。

 

今年は、光害調査をスタートした初期から、気にしている山口県内でも、

従来光害がなかった、対策を行っていた水田隣接場所において、

道路改良による未対策照明設置、対策方法の変更(本件)による

事例が確認できました。

全国規模となると、対象箇所は水田の減少もありますが、新設バイパスの増加、

商業地利用(水田からの転換でコンビニ・ガソリンスタンドなど)の増加も含め、

配慮すべき場所は増えているのかもしれません。

 

 

◆ これまでお示しした 「農作物の光害事例」集は → 【コチラ】

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